私が合気道をはじめて16年となりますが、身長151センチ、体重44㎏、
年齢70才と高齢であり、小柄な私がこれ程長く続けていかれるのか?
これを探究することは、合気道とは?と同様ではないかと考えています。
合気道は、人体の動きを最大限、効率的に活かしていることを次のとおり述べてみたい。
他のスポーツ界では、一般的に強い力や、速度を重要視します。具体的にいえば、力とは筋力でありそれによって相手(もしくは物体)を早く動かせるか、または自分が動くか(競争)となります。しかし合気道で重要な動きは、『円の運動』です。自身がみずから回転することはご高齢の方でもできますし、相手の攻撃をかわし、導きさらに体勢を崩しと理にかなった体捌きです。しかし、実際には相手を倒すことばかりが先になり、導き体勢を崩すのは”力“だと思っている方が大勢です。
『円の運動』が体捌きで対処出来ることを稽古で丁寧に説明したい。合気道には、攻撃のための技はなく、相手から攻撃されてそれを捌くのが合気道
の動きです。勝つことを目的とし、力に頼り他人と強弱を、勝敗を争うということはありません。このことが合気道を長く続けていかれる事になります。さらに、性別、年齢、身長、筋力、技の習熟度、社会的経験も違うさまざまな人々と、切磋琢磨し、技の向上に繋げていけます。
長く合気道を続けていくためには、まず健康、けがをさせない、けがをしない稽古をだれもが目指すべきものです。
人間の体の構造や仕組み、筋力の働き方などの理論を事細かに研究、理解
しようとする方もいます。しかしそういったものの研究の上に技が出来て
いるのですから、頭で考えるより、まず身体で覚えてほしいと思うのです。
理屈にとらわれてしまうとかえって体が動かなくなるものです。吉祥丸二
代道主は「武道の『研究』をしているのか、武道そのものをやっているの
か、そこをはき違えてはいけない」と言われています。
不思議なもので、ある程度年齢を重ねた方々の方がそうゆう傾向にあるよ
うに思う、と道主は述べられていらっしゃいます。
私も理屈が先となっているのではないか思い、素直に体で覚えることを
重視したい。
*合気道 稽古とこころ 現代に生きる調和の武道
合気道道主 植芝守央著 内外出版社 より
コロナ禍で4ケ月間稽古が出来ない事、マスクを着装しての稽古等制約の
多いなかでの稽古はこれからいかに生かすことが出来るかを私の課題とし
ていきたい。
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