加藤 義隆さん 二段審査小論文 2020.01.10

合気道の魅力について                           令和二年一月
                                   幸徳会 加藤義隆
            
 私が合気道を始めたのは40歳を目前に人生の半分を終えたことを意識し、残りの人生をどう
有意義に生きていくかを考え始めた時期でした。武道に関しての憧れはありましたが、一歩踏み
出して入門するまでは躊躇していた私にとって、川崎市主催の合気道初心者教室は、武道を始め
るきっかけを与えてくれました。そして初心者教室終了後、教えていただいた先生方が所属する
幸徳会に入会するに至り、私の合気道人生が始まりました。  あれから9年を経て、二段位を目指す現在まで続けてこられたのには、合気道の魅力、面白さ、
楽しさがあったからです。私が思う合気道の魅力は、大きく分けて3つあると考えます。
1つに、合気道の技が、相手の力を合理的に使うことを基本とし、無理な動きや腕力を必要とし
ないことです。力や体格を問わずできる合気道は、老若男女問わず、健康であればずっと続けら
れます。そのような武道・スポーツはそう多くはなく、懐の深さを感じることができます。 2つめに、合気道が相手に合わせる武道であるということです。初心者との稽古なら、判りやすく
丁寧な技を心がけることで、自分の技が本当に正しくできているのか再確認でき、人に教えるこ
とで自分が教わることも多々あります。また経験者との稽古なら、しっかり技がかかるか毎回試
験を受けているような緊張感があり、たいていの場合、こうした方がいい、この角度が良くない
など、的確な指摘をいただけるので稽古するたびに、自分の合気道を高めて行くことができます。 社会人になってからの成長経験というのは、そうそう実感できる機会はないのではないでしょう
か。 3つめに、勝つ負けるのない合気道だからこそ生まれる、視野の広さを身につけられることです。
技がかからない事があれば、自分の稽古が足りないだけであり、余計な気遣いや負の感情に捕わ
れないで済みます。また、稽古を通じ、相手を感じ、思いやることで生まれる余裕や素直な気持
ちは、実生活においてもプラスに働いていると断言できます。  このように、合気道の稽古を通じて得られる充実感は何者にも代え難く日々の稽古が私の人生
を豊かにしてくれていると思います。身体が痛む事もありますが、70才以上の先輩もいらっしゃ
るので、その方々のように健康で元気に頑張らなくてはならないといつも励まされています。
そして、これからも稽古にできるだけ参加し、少しでも合気道が上達できたらと考えています。  最後になりますが、日頃よりご指導いただいている先生・先輩方、そして共に稽古できる仲間
がいることに心より感謝致します。

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