幸徳会の皆様、新年明けましておめでとうございます。昨年は妻の祖母が他界しましたため、年賀状を控えさせて戴きました。年賀状を戴きました皆様には改めましてお礼申し上げ、ご挨拶に代えさせて頂きます。
さて、例年通り、この場をお借りして、昨年の状況の振り返りとともに、本年の抱負について述べて行きたいと思います。
昨年3月に歴史的な大災害、東日本大震災が発生致し、2万人を超える死傷者を出してしまいました。1万人を超える規模の自然災害は、戦後初めてのことだそうです。皆様には震災後、携帯メールをお出ししましたが、ご家族を含め大丈夫ですとの返信メールを頂戴し、とても安心致しました。しかし、計画停電等の影響により、石川記念武道館での武道教室は休校となり、被災者受け入れにより、震災日以降、4月上旬までは公共施設が通常通り利用できなくなりました。もう合気道どころでは無かったため、これも受け入れるしかありませんでした。
そういった状況もありながら、川崎市多摩スポーツセンターが4月にオープンしました。昨年の抱負にも述べました通り、様子を見ながら徐々に活動日を増やすように致しました。多摩スポーツセンターがオープンすれば、相対的に宮前スポーツセンターの市民開放日程も増えると思ったのですが、逆に実際の稽古日数からすると減ったため、解放日数は期待に反して減っていると言えます。宮前スポーツセンターの稽古日の基本を土曜日とし、日曜日を多摩スポーツセンターの稽古日に変更させて戴きましたが、昨年は多摩での稽古を結果的に月平均で3~4回程度行うことが出来ました。思っていた以上に利用できたと思います。
その結果、多摩、宮前ともに徐々にではありますが、初心者も増えてきています。今年も昨年同様、宮前、多摩での地道な稽古を継続して行きたいと思います。
石川記念武道館は、初心者武道教室の受講人数が少しずつ増加してきました。ここ数年は受講者数が低迷しておりましたが、20名程度にまで盛り返してきています。ご夫婦で、また親子で参加される方が多く、特に主婦層の方々が武道教室終了後も定着してくれるようになりました。これまでも、親子で参加される方はおりましたが、お父さんとお子さん、もしくはその片方の方が残るケースが多かったのに対し、最近は主婦の方が残るケースも増えてきています。
主婦の方はお子さんやお父さんをまず立てられ、自分を二の次にしようとされる傾向があるだけでなく、同姓、同世代の仲間がいること、通常の稽古スピードよりも控えめな稽古をしないと抵抗感を持たれる方も多く、続けられる方がどうしても少なかったように思います。
しかし、火曜日の稽古を中心に主婦層の方が増えてきており、これも初心者の主婦層の方が続けらる環境をうまく生み出してこられた結果なのだと思います。土曜日の稽古はどちらかと言うと、休日を利用した男性(お父さん)中心の稽古という感があり、子供も集まりますが、これに比べ、火曜日は子供も少ない分、お母さんが一緒に行いやすい環境だったのですね。土曜日と同じことをするのではなく、火曜日だからこその稽古をしたことが火曜日の増加につながってきているのだと思います。主婦の方は逆にお父さんが家にいない平日のほうが稽古がしやすいはずですよね。
本質的なところに立ち返りますが、石川記念武道館の個人利用時間というのは、多くの市民の方を対象に合気道に触れて戴く機会を提供して行くことだと思います。そのために初心者向け武道教室も年2回だったところを3回に増やし、武道館側の意向にも対応してきたのです。しかしそう言いながらも、平日はどうしても人数が集まりづらいものなのだと頭で決めつけてきてしまっていたのかもしれないと、最近の火曜日の状況を聞きますと思います。火曜日に稽古ができる市民の方々を対象とした稽古メニューを作って来ていなかっただけなのかもしれません。
今後も平日は主婦層の皆様が稽古しやすい環境を整えて行って戴きたいと思います。人数が集まれば、その方々を対象として専用の稽古時間をつくるなど、武道館側にも提案ができるかもしれません。本部道場にも女性講座の時間枠がありますし、石川記念武道館でも女性剣道の時間枠があります。別におかしいことではありませんよね。そういう可能性にも期待しながら、本年も活動して行きたいと思います。
総括すると、昨年は一般部の純増数が14名(見込者含む)と震災の影響もありながら、非常に多くの皆様を幸徳会に迎い入れることができました。その結果、一般部としては過去最大の会員数となっています。少年部は入会者があるものの、退会者で打ち消されて純増数は0名という結果でした。ただ、減少傾向には歯止めが掛ってきているようにも思えます。武道教室からの受入者もおりますので、明日の世代を育てて行きましょう。
昨年は試行錯誤しながらも、幸徳会にとってとても良い結果に繋がった年だと思います。なんとなく良くなったのではなく、試行の結果と方向性を出しての結果ですから、意味があることだと思います。今年も昨年からの活動結果を受けて、さらにこれを進めることを活動方針にして行きたいと思います。
また、幸徳会活動をより良いものにして行くための活動施策として、しっかりとした体制づくりを皆様と継続・検討して参ります。その第一歩として、幸徳会活動を現在するにあたって必要な運営作業の棚卸を昨年末に行いました。今年はこれらの役割分担、体制作りを行い、向う10年の基盤作りを進めて行きたいと思います。その上で新たな幸徳会活動としての質の向上を図って行きます。皆様との総合力で幸徳会をより良い会に育てて行きたいと思います。本年もよろしくお願い致します。
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